住宅ローンの返済期間は、長期に渡るため、借入時に全く想定していなかった経済状態になり、マイホームの任意売却を金融機関より迫られたり、最悪、抵当権の実行が行われ、競売に付されてしまうこともあります。
金融機関の窓口には、住宅ローン返済についてご相談に訪れる方も増加しているとのことです。
住宅ローンの借入にあたっては、団体信用生命保険に加入する必要がありますが、この保険とは別に殆どの世帯が生命保険に加入されていると思います。
加入している生命保険のタイプによっては、住宅ローンの返済が一時的に難しくなったとき、生命保険の解約返戻金を活用できることもありますので、ご紹介します。
生命保険には、色々なタイプがありますが、一般的なものとして終身保険があります。
この保険の特徴として、一生涯決まった金額の死亡保険金が支払われるものです。
例えば、1,000万円の死亡保険金が支払われる終身保険に加入した場合、加入後、いつ死亡しても1,000万円の死亡保険金が支払われるます。
但し、死亡保険金の支払が必ず発生するため、保険料は割高ですが、貯蓄性が高く、解約返戻金が多いメリットがあります。
この終身保険に加入しておくと、住宅ローンの返済が難しくなったとき、解約返戻金から一時的に借り入れて、住宅ローン返済に充当することができます。
特に、ボーナス払併用の住宅ローンを組んでいて、不況によるボーナスカットが行われ、まとまった金額を返済しなければならないときなど、有効と思われます。
任意売却を行わざる得なくなったなどの最悪の場合は、終身保険を解約して、解約返戻金を引越費用等に充てることもできます。
借入できる金額は、解約返戻金の8〜9割前後ですが、加入年数が長くなるほど解約返戻金の額も多くなり、借入できる金額も多くなります。
借入可能金額、借入利率や返済方法については、生命保険会社の契約者窓口に問い合せると分かります。
借入利率は、予定利率の1%上乗せぐらいです。
予定利率は、加入時期によって異なりますので注意が必要です。
また、終身保険は、保険料の払込満了後、解約返戻金を
@ 一時金
A 年金
として受領することもでき、老後の生活資金に活用することもできます。
生命保険は、結婚したとき、あるいは子供が誕生したときなどに見直しされることが多いと思いますが、マイホームの取得を計画されているときは、上記のような活用方法もあることを、参考にして頂きたいと思います。
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